女性が護身術を学ぶ意味とは?勝つためではなく、自分の身を守るために必要な考え方

女性にとっては、夜道や人混みの中、関係性の薄い男性と二人きりになる場面など、男性よりも不安や危険を感じる場面が多いのではないでしょうか。

そんな不安を少しでも減らしたいと思い、護身術に興味を持つ方も多いでしょう。

しかし、「護身術を習えば男性相手でも簡単に身を守れる」と考えるのは危険です。実際には体格差や筋力差があり、それらは簡単に埋められるものではありません。

では、女性が護身術を学ぶ意味はないのでしょうか。

決してそんなことはありません。

護身術とは、相手を倒すための技術ではなく、知識・技術・考え方を身につけ、自分の身を守り、無事に帰る可能性を高めるためのものです。

この記事では、護身術の厳しい現実を正しく理解した上で、女性が護身術を学ぶ本当の意味について解説します。

目次

女性が護身術を学ぶ前に知っておきたい現実

護身術を学ぶ上で、最初に知っておいていただきたいことがあります。

それは、護身術を学んだからといって100%身を守れるようになるわけではないということです。

体格差や筋力差、相手の人数、武器の有無など、実際の場面にはさまざまな要素が存在します。そのため、どれほど技術を身につけても100%安全を保証できる方法はありません。

だからこそ、まずは護身術の限界を正しく理解することが大切です。


男性との体格差は簡単には埋められない

護身術で最も理解しておきたいことの一つが、体格差や筋力差という現実です。

わかりやすい例として格闘技があります。

格闘技では体重ごとに階級が分かれています。これは体格差が勝敗に大きく影響するためです。

私自身も格闘技を行っていますが、自分より20kg重い相手と練習すると、その差の大きさを実感します。

もちろん技術によって差を埋めることはできます。しかし、それには長い時間をかけた継続的な練習が必要です。

そのため、護身術の技を少し覚えただけで相手を制圧できると考えるのは非常に危険です。

SNSや動画サイトでは「女性でも簡単に男性を倒せる」といった動画を見かけることがあります。しかし、動画を見ただけで技を身につけられるわけではありません。

体格差や筋力差は簡単には埋められないからこそ、護身術を過信しないことが重要なのです。

護身術は万能ではない

護身術は万能ではありません。

体格差や筋力差だけでなく、実際の場面では恐怖によって思うように体が動かないこともあります。

さらに、相手が格闘技経験者であったり、複数人であったり、武器を持っていたりする可能性もあります。

現実には、ドラマのように相手をきれいに制圧できるケースはほとんどありません。揉み合いになり、無傷でその場を離れられれば幸運と言えるでしょう。

また、技術は一度学んだからといって使えるようになるものではありません。繰り返し練習を重ね、初めて身につくものです。

そのため、「護身術を習っているから大丈夫」と過信することは非常に危険です。

しかし、ここまで読んで「護身術には意味がない」と感じる必要はありません。

むしろ、このような現実を正しく理解した上で学ぶからこそ、本当の意味で役立つ護身術につながります。

それでも女性が護身術を学ぶ意味

ここまで、護身術の厳しい現実についてお伝えしてきました。

それでも私は、女性にこそ護身術を学ぶ価値があると考えています。

なぜなら、護身術で身につくのは技術だけではないからです。

護身術と聞くと、手首をつかまれたときや殴りかかられたときに技を使って対処するイメージを持つ方が多いかもしれません。

しかし、それは護身術の一部に過ぎません。

護身術とは、自分の身を守るためのあらゆる方法を学ぶものです。技術だけでなく、知識や心構え、考え方も重要な要素になります。

護身術を学ぶことで、次のような力が身につきます。

① 危険を予測し、事前に避ける意識が身につく

どのような場所や状況に危険が潜んでいるのかを知り、事前に回避するための考え方を学びます。

また、男性との組み手などを通して体格差や力の違いを体感することで、「戦うこと」の難しさを理解し、危険を避けることの重要性を実感できます。

② パニック時でも冷静に判断しやすくなる

護身術では、さまざまな状況を想定した練習を繰り返します。

疑似的に危険な状況を経験することで、実際の場面でも冷静に状況を判断し、行動できる可能性を高めます。

③ 「勝つ」のではなく「無事に帰る」という考え方が身につく

護身術の目的は、相手を倒すことではありません。

泥臭くても、逃げるための隙をつくり、自分の命を守ることが最優先です。

護身術を学ぶことで、「護身術をやっているから安心」と考えるのではなく、「護身術を学んでいるからこそ戦うことの危険性を理解し、無事に帰るための最善の選択を考える」という視点が身につきます。

護身術では、技術以上に事前の準備や考え方が重要です。

そして、ここまで読むと「それなら技術は必要ないのでは?」と思われる方もいるかもしれません。

しかし、それは違います。

護身術では技術を身につけることも非常に重要です。ただし、その技術を何のために使うのかを正しく理解することが、本当の意味で護身術を学ぶことにつながります。

技術は重要。しかし使うのは最後の手段

ここまで、護身術では危険を避けることや考え方が重要であるとお伝えしてきました。

しかし、「それなら技術は必要ないのでは?」と思われる方もいるかもしれません。

もちろん、そんなことはありません。

護身術の道場で主に学ぶのは、自分の身を守るための技術です。ただし、その技術を使うのは、どうしても逃げられず、自分や大切な人の身を守らなければならない状況での最終手段となります。

だからこそ、「技術を使わないこと」が最も良い結果であり、その状況をつくらないための知識や判断力が重要なのです。

では、なぜ最終手段である技術を時間をかけて学ぶ必要があるのでしょうか。

護身術は「勝つため」ではなく「身を守るため」の技術

私が所属している剣護身術では、「護身術の五段階理論」という考え方を大切にしています。

  1. 心構え・気構え
     護身術を学び、自分の身を守ろうという意識を持つこと。
  2. 危険を察知する
     危険な状況の変化に気付き、その場を離れること。
  3. セルフコントロールによるトラブル回避
     感情をコントロールし、冷静に判断して不要なトラブルを避けること。
  4. 平和的な解決
     可能な限り話し合いによる解決を目指し、必要であれば相手を傷つけずに距離を取るための技術を使うこと。
  5. 最終手段としての技術
     他に方法がなく、自分や大切な人の命を守る必要がある場合にのみ技術を使うこと。

このように、護身術は技術だけを学ぶものではありません。

心構えや危険予測、冷静な判断を積み重ねることで、できるだけ戦わずに問題を解決することを目指しています。

それでも技術を学ぶことには大きな意味があります。

万が一、逃げることも平和的な解決もできない状況では、技術が自分を守るための最後の支えになるからです。

また、技術を学ぶことで「男性にも勝てる」という過信ではなく、「もしもの時に備えて準備をしている」という安心感につながります。その安心感があるからこそ、必要以上に慌てず、冷静な判断がしやすくなります。

もちろん、技術は一度学んだから身につくものではありません。

繰り返し練習を重ねることで、少しずつ体が動くようになり、同時に危険を予測する習慣や判断力も養われていきます。

さらに、継続して稽古を行うことで、体力や筋力の向上といった副次的な効果も期待できます。

護身術の技術は相手に勝つためではなく、自分の身を守り、無事に帰るための最後の選択肢として身につけるものなのです。

女性が護身術を習うなら?剣護身術で学べること

いかがでしたでしょうか。

今回は、女性が護身術を学ぶ意味と、その本当の目的について解説しました。

剣護身術では、本記事でご紹介したような心構えや危険予測、判断力に加え、万が一の状況で自分の身を守るための現実的な技術を学ぶことができます。

また、型の練習だけで終わるのではなく、組み手も取り入れながら、体格差や力の違いを実際に体験し、「何ができて何が難しいのか」を理解した上で技術を身につけていきます。

もちろん、初心者の方に無理な練習を強制することはありません。

インストラクターが基礎から丁寧に指導し、一人ひとりの体力や経験、目的に合わせて練習内容を調整していますので、運動経験がない方でも安心して始められます。

剣護身術には護身術だけでなく、剣術を学べるクラスもあります。美しい姿勢や所作を身につけながら、楽しみつつ継続できる環境を大切にしています。

「護身術に興味はあるけれど、自分にもできるだろうか」と感じている方は、ぜひ一度体験レッスンにお越しください。

ブログ記事下のボタンから体験のお申し込みができますので、お気軽にご参加いただければ幸いです。

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この記事を書いた人

剣護身術インストラクター|IGBA認定総合護身インストラクター|武道歴17年

剣護身術のインストラクターとして、護身術の指導に携わっています。

武道歴17年の経験と、IGBA認定総合護身インストラクターとしての知識、実際の指導経験をもとに、護身術について発信しています。

このブログでは、護身術の技術だけでなく、危険を避けるための考え方や心構え、身体の使い方、護身術の選び方など、実際に自分の身を守るために知っておきたい情報を分かりやすく解説しています。

「護身術を学びたいけれど、何を基準に選べばいいのかわからない」
「護身術について正しく知りたい」
「いざというときに自分や大切な人を守れるようになりたい」

そんな方に向けて、護身術を学ぶためのきっかけとなる情報をお届けします。

護身術は、戦うためだけのものではありません。
危険を避け、危険な状況から身を守り、安全な場所へ戻るための知識や考え方も護身術の重要な要素だと考えています。

このブログを通して、より多くの方に護身について考えるきっかけを持っていただければと思っています。

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